記憶が失くなる前に

メンヘラ推奨派

輝きの向こう側


『もう、やめなよ』

そういう君の瞳はターコイズのように綺麗だった。

私は所謂、未練がましい女。
同じこと、同じように病んで半年以上が経つ。

これから何も変わらない、変えられないって分っていた。
同じことをループしてることも、

「わかってるよ、そんなの…あんたに何がわかるのよ」

私は縋りながら
彼の洋服を掴んだ

「私、どうしたらいいのさ…ねぇ、どうしたらいいのって聞いてんのよ!!!!!」

『もう俺を選んで一緒に幸せになれよ。何もかも忘れさせてやるよ、だから俺の側で笑ったり泣いたりしてくれよ』


その頃には、カーテン越しから朝日のシャワーが照り差していた。